(Twitterでぼちぼちつぶやいていたものの編集再構成みたいな記事になります。)
 
 近頃女性のサバゲへの進出がとても目覚しいですが、製品の方が今ひとつ女性の進出についていけていないような気がします。いや、単に女性サバゲーマーという市場の規模が小さいだけなのかもしれませんが。
 そんなわけでいろいろと考えてみたわけなのです。銃と装具両面から考察していきたいと思います。
 書いてるうちにレポート並に長くなりましたが読んで頂けたらうれしいです。
1. はじめに
 1-1. 「女性向けサバゲ装備」の現状
  現状、女性向けを謳って販売されているサバゲ関連商品は女性のサバゲーマー人口増加に伴って増えつつあるように感じる。装具関係では女性の体格に合わせたXXXXSサイズなんかの戦闘服(それにしたって裁断は相変わらず男性向け平面裁断の流用であるが)やサンセイのまっピンクのゴーグルだとかが出ている。銃の方はと言えばG&Gが出しているまっピンクのM4だとか、ライラクスのまっピンクのピストル用グリップだとか、UFCのまっピンクのG36Cだとかが出ている。
  だが、私はこうした現状に対して不満を感じる。「とりあえずサイズダウンしとけば女性も着れるだろ!」「女性ならピンクだろ!」こうした発想があまりに安易すぎて個人的に気に入らないのだ。だいたいにして目立つし。
  サイズダウンしただけでは不十分だというのはかつてのエントリでも述べた。また色についてもそもそも「女性=ピンク」というのも前時代的な偏見以外の何者でもなくて、あんなショッキングピンクを好き好んで身につける女性が果たしてどれほどいるのかはかなり疑問だ(アームズマガジンのように女性サバゲーマーの参画を煽る旗印的な使い方ならともかくも)。あれでは女性向け電動ガンというよりカービィだ。カービィが銃を飲み込んでコピーしたみたいだ。じゃなきゃメタモンだ。
  そんなわけで、そろそろ女性向けサバゲ装備についてもうちょっと真摯に取り組むべき時なんじゃないかと思ったのだ。

 1-2. サバゲ装備に必要とされる要素
  まず大前提としてサバゲ装備に必要とされる要素を確認しておこう。
  まず第一に安全性。BB弾が直撃してもそこまで痛くなく、跡も残らないようにすることが必要だ。そうした点はもちろんのこと、山の中で遊ぶという観点からも、漫画やイラストでありがちな生肌丸出しは避けたほうが良いだろう。
  第二に動きやすさ。ダッシュ、屈伸、伏せなど、身体を大きく動かすことの多いサバイバルゲームにおいて、この動きやすさはゲームを有利に展開する上ではもちろん、疲労の軽減という点でも重要である。
  そして第三に収納力。多弾マグを使えという向きもあるが、ノマグやリアカンマグでやりたくなる時もある。そのためには多くのマガジンを収納できる装具が必要だ。
  サバゲ装備に必要とされる要素は、突き詰めればこんなところだろうか。それとこれは個人的な趣味だが、実在する物をどこかモデルにしていると、ニヤリとできて良いと思う。

 1-3.「女性向け」の定義
  「女性向け」、と一口に唱えても実際のところはどのようなものなのかがわからないことには装備について検討していくことは出来ない。ゴールを設定してからスタートを切ることにしよう。
  早い話が「女性が嬉しい装備」が「女性向け装備」ということになるだろうか。どうすれば女性サバゲーマー達が喜んでくれるか。その鍵は以前にも紹介したまとめにもいくつかの意見があったが、大きく括れば以下の2点に集約されるものと思われる。
   ⅰ. (女性にとって)使いやすい
   ii. (女性にとって)可愛い、着てみたいと思える
  ii.については女性の脳みそを持たないことにはなかなか考えづらい(男性の考える可愛いと女性の考える可愛いはしばしば食い違う)が、iについては前掲のまとめにもいくつか意見があるし、女性の体型・体格といった客観的な事を考えれば良いので比較的考察をすすめやすい。また女性にとっての使いやすさを追求すればiiの目標もある程度達成できるのではないかとも思う。
  以下の項では米軍における事例の検討も含め、具体的にどういった工夫を施せば女性にとって使いやすくなるかについて考察を進めていきたい。



2. 女性にとって使いやすくする工夫
 2−1.  女性の身体的傾向
  工夫を考える上では女性の身体的特徴についてまとめる必要がある。個人差や例外はもちろん無数にあるが、女性の身体には
   i. 小柄・細身(胴が短く肩幅が狭い、など)
   ii.  起伏に富む(胸・腰の膨らみ、ウエストのくびれ)
   iii. 男性よりも筋力・体力が少ない
   この三つの傾向がある。i、iiは戦闘服やギアに関わる事だが、これについてはスターズ・アンド・ストライプス(米陸軍の新聞)の2012年9月13日付の記事「Army testing body armor made for women」に詳しい(のちに詳しく触れよう)。またiiiについては女性向けサバゲ装備を考える上で銃の設計に関わってくるだろうか。


 2-2. 女性向け電動ガンについて考えられる工夫
  これは個人レベルでやることはまず無理だが一応触れてみる。
  前節のiについて言えば、小型であること。iiについて言えば、頬付け時に乳房と銃床が干渉しないこと(これは聞いた話による発想です)。iiiについて言えば、軽量であること。 こうした特徴が銃に求められることになる(まだ他にもあるだろう)。
  これらをすべて満たすものとなると、現状MP7をはじめとしたコンパクト電動ガンシリーズ やMP5クルツ、あるいはICSのオールプラ製M4などが選択肢として考えられるだろうか。
  もし新たに女性向けを前提として電動ガンを開発するとするのなら、
   ・バッテリーをストック側に配置して重心位置を後ろに下げて持ちやすくする
   ・ハンドガードを細くし保持しやすくする
   ・材質を変更し軽くする
   ・ストックパッドを小さくし乳房との干渉を避け、かつ狭い肩でもしっかり保持できるようにする
  パッと考えつくだけでもこうした工夫が考えられる。


 2−3. 女性向け装具について考えられる工夫
  2−3−1. 米軍の事例
   ここで前掲したスターズ・アンド・ストライプスの記事を紹介しよう。タイトルのとおり、米陸軍が女性向けに誂えたボディアーマーのテストを始めたというのがこの記事の要旨である。経緯やらなにやらもろもろ書いてあるが、女性向け装具に関して必要なところだけ抜き出してみよう。
Would the new “Improved Outer Tactical Vests” — shorter in the torso, narrower in the shoulders, darted in the bust and with a narrower but adjustable waist — pinch, gap, bell or otherwise fail in form, fit and functionality?
   新型のIOTVに施された工夫について列挙してある。胴が短く、肩幅が狭く、バストにダーツが入れてあり、細くかつ調節可能なウエストを持っている、とのことだ。前々節で言えばiやiiについての工夫と言えるだろうか。
   これ以降には開発の経緯やこうした工夫の理由、今後の展望などが書いてあるが、要するに現在14%に達した米陸軍女性兵士は長年男性向けに作られた装具に身を包んできたが、ぶっちゃけ使いにくいから作り直したよ、ということだそうだ。2013年夏の配備を目指しているとか。かなり面白い記事なので是非読んでみて欲しい。
   また掲載された写真をよく観察すると、MOLLEのコマ数が既存のIOTVより減っている。既存のIOTVは横8コマ、こちらのIOTVは横6コマだ。肩幅を狭くしたのだから当然と言えば当然だろう。
   コスプレ系ゲーマーでもないかぎりサバゲーマーがプレートキャリアなりアーマーなりを身につける理由は無いのであまり意味が無いという向きもありそうだが、上述した工夫は大きな示唆を私たちに与えてくれる。記事から得られた知見に基づいて、サバゲ用装備としてはどういった装備が考えられるかを考察してみよう。

  2-3-2. 女性用サバゲ装備の提案
   考察してみよう、とは言ったものの今日はそろそろ眠たいしじっくり考えたほうが面白そうなのでここいらで考察はやめにして、次エントリに回そうと思います。
    ではでは。